OpenHRP では3Dグラフィックスを利用するため、 「3Dアクセレレーション機能」を持つグラフィックチップのドライバを導入する必要があります (注)。お使いのグラフィックチップによって、グラフィックドライバの導入方法が変わりますので、 以下のように設定してください。

(注)
  1. 基本的は「3Dアクセレレーション機能」が有効になっていなくても、OpenHRP が動作します。しかし、 グラフィックスの動作が遅くなり、スムーズに動作しない可能性があります。
    この動作はパソコンの CPU やメモリなどのハードウェア機器の性能と、グラフィックチップの種類によって 変わっていきます。例えば、全然問題なくスムーズに動作する場合もあれば、OpenHRP の基本動作さえ しない場合もあります。

  2. 古いグラフィックチップだと3Dアクセレレーション機能がサポートしない場合もありますので、予めにご了承ください。


Intel 型オンボードチップの場合

Intel 型ですと、基本的にドライバを導入する必要はありません。機能は最小限に抑えられているものの、 最初の起動段階ですでに3Dアクセレレーション機能が有効になっているはずです。


NVIDIA 型チップへのドライバインストール

インストール直後に自動設定される 「nv」 というオープンソースのドライバには、3Dアクセレレーション機能が 付いていません。そのため 「nVidia」 という制限付きドライバの導入が必要となります。 これから、その導入手法について説明します。

  1. 「システム」 → 「システム管理」 → 「制限付きドライバの管理」 をクリックして「制限付きドライバ」 を開きます。パスワード入力を求められたら、ログイン時に入力するパスワードを入力します。

  2. 「制限付きドライバ」が開いたら、「ドライバ」の「NVIDIAの高性能グラフィックドライバ」の 「有効にする」 の項目にチェックをします(□をクリック)。

  3. 確認が出たら、「ドライバを有効にする(E)」をクリックします。

  4. 再起動を求められるので、言われた通りに再起動します。

それでは本題に入ります。

  1. システム→設定→外観の設定を開き、視覚効果タブを開きます。
  2. Extraの左にある○をクリックします。少し待つとこれで本当にいいか聞かれますので「Keep settings」 をクリックします。

これで導入できました。ウインドウを開いたり閉じたり、動かしたりしたら、視覚効果が有効になっている のを確認できるでしょう。


ATI 型チップへのドライバインストール

一般に ATI 型のチップでは導入が難しいです。場合によって設定なしで動くこともありますが、 基本的に下記の fglrx と XGL の導入が必要とします。

fglrx ドライバのインストール

Ubuntu なら nVIDIA ドライバと同じ手順で導入できます。ただし、この方法でインストールされるドライバは 、fglrx という ATI 用の制限付きドライバであり、比較的新しいグラフィックチップでしか使えません。対応している グラフィックチップは、下記に示すものに限られます。

fgrlx 対応チップ
チップ モデル
Mobility Radeon X1800, X1600, X1400, X1300,
X800, X700, X600, X300,
9800, 9600, 9550, 9500
Radeon Xpress 200M series, 200 series,
1250 IGP
Radeon X1900, X1800, X1600, X1300,
X850, X800, X700, X600,
X550, X300, 9800, 9700,
9600, 9550, 9500

それでは、導入方法について説明します。

  1. まず、アップデートして最新カーネルで再起動します。

  2. 「システム」 → 「システム管理」 → 「制限つきドライバの管理」と辿ります。
    すると「ATIの高性能グラフィックドライバ」というのが自動認識で表示されるはずです。

  3. 「有効にする」というチェックボックスにチェックを入れます。
    ドライバのダウンロードとインストールが自動的に始まります。

  4. インストール完了後、「ドライバを有効にしますか?」と訊かれますので、 「Enable Driver」をクリックして下さい。

  5. その後、再起動すれば fglrx ドライバが有効になります。


    インストールが完了し、再起動した後の状態

XGL のインストール

さらに、fglrx は、そのままでは3Dグラフィックをサポートしません。fglrx ドライバで、 3Dグラフィックスを利用するアプリケーションを起動するには、XGL というプログラムが必要となります。 XGL のインストールは簡単です。端末で下記のコマンドを実行して、ログインしなおせば、それだけで XGL が有効になっているはずです。

$ sudo apt-get install xserver-xgl

    ※ XGL の導入について詳しくは、 こちら
    【CompizFusionの導入方法】 → ステップ1~3